にせあおい
ほうこく
2017/4から活動を開始した琴葉 葵(偽)ですが、2018/7より活動方針を変更するため、
琴葉 葵(偽)のツイッターアカウント@nise_aoiの更新を停止します。
「一周年を迎え、今後とも宜しくお願いします。」などとツイートしたばかりですが、
気持ちの整理をつけるための行いとさせてください。
活動方針の変更と書きましたが、活動内容自体に大きな変更はありません。
現状の配信や動画、その他の活動は継続する予定です。
あくまで活動の軸が「琴葉 葵(偽)」ではなくなる。という形になります。
おもいで
201705:Kinect/MMC
201706:RealSense/Unity
201707:RealSense/CharWebCam
201708:RealSense/CharWebCam/ひじき祭
201709:RealSense/CharWebCam/Vuforia
201710:Oculus/Ragdoll/メダルプッシャー
201711:Oculus/箱庭v1
201712:Oculus/おきゅたん箱庭/箱庭v2
201801:Oculus/すきま展示/青ユニちゃん/モデリング
201802:モデリング/マスコットアプリ文化祭
201803:モデリング/すきま発表/箱庭v3
201804:Oculus/危ういゲーム/クレーンゲーム/VRM
201805:OculusGo/クレーンゲーム移植/公開(IDのみ)
201806:SDローポリモデリング
おきもち
〇何がダメだったか、拒絶、嫌
・流行乗り遅れ
2017年12月、私の活動開始から約半年、悩ましい時期でした。
KizunaAIを筆頭に、各社企業系VTuberが次々と登場し、脚光を浴び始めました。
まさに火が付いた状況、流行感に溢れ、チャンスや憧れから数千の個人VTuberも続きました。
個人でありつつも、恐らく元々何等かの分野で積み重ねてきたであろう持ち味を生かし、
企業に負けず劣らずの勢いで話題になる方も居ましたね。
視聴回数や視聴者数、チャンネル登録者数やフォロワー数、明確に数値化されランキングが生まれ、
文化が構造化してきた時期だと思います。
同時にVRChatも急速に人口が増加し、
VTuber活動をしない方もアバターの作成やワールドの作成を通し、
話題に事欠くことなく、プレイヤーの交流が加速していった時期でもあったと思います。
そんな中、私は自分の流れをそのまま継続していました。
言い訳がましくなりますが、私は〇〇数を増やすための行動はあまりしませんでした。
あくまで自分がやりたい事を、やりやすいようにやっていました。
分かる人、伝わる人に届けばそれで良い、という方針です。
YouTubeはチャンネルを作りはしましたが、あくまでログ保管庫としてでした。
VRChatは散歩程度はしましたが、活動場所とするような事はありませんでした。
Twitterも自分からリプを送る事は殆どしませんでした。
・Nさんの行動
そんな最中、世間と自分の活動の乖離以上に悩まされた出来事がありました。
実は私が今の活動を始めたきっかけはNさんだったりします。当時は今の姿ではなく、
私も好みの元から良く知る姿で、魅力的な動きとお話から久しぶりに心動いたものです。
だからこそ悩んだ、そういうお話です。
Nさんは私に無い要素が高レベルでまとまった方で、所謂プロモーションが上手な方だと思います。
その一環としてか、個人、企業、問わず積極的に活動当初からTwitterで絡んでいました。
企業や有名人へのリプはプロモーションの一環と捉えるとローリスク・ハイリターンで、
私の目には非常に打算的に映り、度が過ぎる面も感じ「正直やり過ぎでは?」と思うなど、
良い印象はありませんでした。
また、利用規約面での騒動の燃料要素でもあった、収益化をほのめかす発言がありました。
MMD界隈の経緯を知らなかったのか、そもそも利用規約という感覚に疎かったのか、
それ故の無意識からの発言だったのか、はたまた確信犯なのか、いずれにしても、
私の出発点となる方の行いとしては、かなりショックでした。
加えると、こういった要素を抱えながらも、着実にポジションを獲得していた事も
腑に落ちませんでした。
一応断っておきますが、私は嫌儲というわけではありません。
危うい要素を抱えたまま、そういった行動をされていた事が気に入らなかったのです。
・流行からの社会化
既に書きましたが、2017年12月から文化が構造化され始めていたように思います。
数値を元にしたランキングによる、ピラミッド構造ですね。
重要なのは、このピラミッドを形作る下支えの層のボリュームです。
一見無秩序と思われた大量の人口が、ピラミッド型となり、
形の元となる数字に価値を感じる人々、その数字を投じる人々による、
「私にとっては」恐ろしい現象が始まります。社会化です。
もちろん意図しない欲求や自己実現から成される行動もあると思います。
であれば逆に、意図した打算的な行動もあるであろうというのが私の見方です。
そしてその様は正に、現実世界そのものかのように私の目には映りました。
2017年12月から数千規模で増えた人たちは、ノリと勢いと感情で行動する
私からすると「ザ!人間!!」と思われ、遠い人種のように感じられました。
大多数がYouTubeやVRChatを活動拠点とし、そしてなにより地声です。
姿こそ違えど、ノリと勢いと感情を地声で表現されると、私にとって現世です。
そういった「私からすると」現世と変わらないコミュニケーションと、
根底となる数値が資本主義的に反映されるその様は、まさに「現世の社会」です。
そこには現世で培われた礼儀や流儀、出来事の発端と変化と終結が見え隠れします。
もちろん現世と=ではない空気は感じますが、その本質は変わらないように思えます。
VRChatはまさにですが、VTuberをxRとして良いかは議論が割れると思いつつ、
xRは、仮想現実、拡張現実、複合現実、全てR、「現実」ですからね。
良くも悪くも、現世の活動次元が増えたに過ぎない。ということを痛感しました。
〇何がしたいのか、目的、欲
・小規模群衆と流動性
ここまで延々と社会が嫌いだ。みたいな事を屁理屈こねてきたわけですが、
であれば何ならいいのか?という問いに対する答えがコレです。
規模の小さい文化が幾つも点在し、排他性なく、流動的で、気まぐれにいつでも乗り換えられる。
未完成な文化を中心に集まる集団だけで構成される世界、が理想です。
ここで重要なのは、所謂世間様に相当する主流は存在しないことです。
さらに、ありえない事ですが、前述の各文化の規模は全て同じです。
どこに所属することにも生存戦略的なメリット・デメリットはありません。
だからこそ流動性が保たれますし、行き過ぎた地位や名誉も存在しません。
皆で仲良く一緒にゴールする世界がいいのかと言うと、そうではなく、
小規模だからこその「井の中の蛙的な競争」が「楽しめる範囲」で存在する。
そんな世界で私は遊んでいたいのだと思います。
・簡単な目的と達成
あまりに具体性に欠けるお話だったので、もう少し具体的にしましょう。
私は偽葵の活動の中で、小さな目的を何個か挙げて、出来る範囲で軽いモノからやってきたと思っています。
全てを達成できたわけではありませんし、クオリティはともかくとして、一部は形にすることが出来ました。
新しい分野での目的は新鮮で、何も分からないからこその楽しさがありますし、
見え始めの範囲で自己評価すると、そこそこの達成感があります。
ただ、ある程度周りが見えてくると、当然それは井の中の蛙であることに気付くわけです。
偽葵の活動は、一応ながら何かを発信することを根底にしていたつもりです。
それも形式上は、仮想的な存在として、です。
仮想的な存在として、小さな目的を色々試して、達成感を得たかったんです。
するとどうしても所謂創作系VTuberや、VRChat技術部の有名人、が気になります。
私には偽葵が図らずともバーチャル界隈と同じ土俵に上がっているように感じられてしまい、
次第に達成感を得るどころか、比較対象とのレベル差に無力感を感じるまでに至りました。
・3億円の究極論
「簡単な目的と達成」は、自己分析の果てに苦肉の策で辿り着いた私の生存戦略です。
私は自分を石橋を叩き壊す系の安定志向タイプだと思っています。
現実的には、理想に挙げたような小規模文化への参入により、
最も効果的に達成感を得るには所謂イノベーター、革命者的な行動が理想だと思っています。
が、これはリスクが高いです。
先行投資は必ずリスクを伴います。だからこそリターンが望めます。
頭では分かっていますが、リスクを嫌う性分がこれに踏み切らせません。
また、社会を嫌うが故に、流行も避ける面があります。
すると、私はイノベーター理論的にはラガードに属すると考えています。
結局ここで何が言いたいかと言うと、3億円当たったら「何もしない!」と
即答するような人間は、クリエイターだのエンジニアだのという土俵に立つべきではない。
という事です。
〇何をするのか、行動、実
・形式的な解脱
ではここへ来て、やっと何をするかの話ですが、
端的に表すと偽葵のツイッターアカウントの運用を取り止め、
xR風でありながら、xRの主流に適合できない悩みを消し去ります。
私の時点で二番煎じ所ではありませんでしたが、時期的にはまだ先行性があったため、
後発の方々が圧倒的優位を確立しつつ、私の苦手な世界を形作って行くその様は、
砂場でお山を作って遊んでいた所に、隣に重機が来て整地したと思ったら、
鉄筋コンクリートでビル建てられるような思いでした。
良いとか悪いとかでなく、予想外の度合いが凄かったんです。
そんな私ですが、砂山よりはビルの方が需要があることは分かります。
であれば大人しく身を引くと言いますか、私の居場所ではない、と考えたわけです。
その場で砂山を作り続けるメンタルは私には無く、かと言ってビルを建てる技術もその気もないので、
その場に身を置くことで要らぬ悩みを抱え続けるくらいなら、去るが吉です。
なら何故配信を続けるのか?それは私自身としての生存戦略の継続であり、
普通の人が琴葉葵を借りて、配信をしている。ただそれだけの形とします。
私には最早、界隈の空気は息苦しく、元居た忌み嫌う現世の方がマシに思えるほどでした。
こじ付けのように感じられると思われますが、あくまで私自身の気持ちの整理であり、
その整理を付けるため、形式的に界隈からの発信者としては解脱するのです。
・視聴と気まぐれ
ここまで書いたような悩みを抱えたままだと、関連コンテンツを純粋に楽しめません。
正直コレが一番辛いんですよね。一時マイナー文化故に好きなだけかと思っていましたが、
今となっては十分有名になりましたし、それでも気になって見てしまうのは、
やはり本当に好きなんだと思います。
でありながらも、拗らせた悩み方をしていると、見たくて見てるのに悩んでしまう。
という何とも矛盾した感情に苛まれるので、日々メンタルがすり減るような感覚だったのです。
さらに言うと、私の趣味は広く浅く、しかもアダルト方面要素も強いため、
琴葉葵としてのツイートとしては相応しくなく、昨今の3Dモデラーの方々が仰るような、
自分の作ったモデルが意図しない振る舞いをする事を良く思えない。といった面に関する懸念もあります。
根本的に既存の版権キャラでこういった事をする事自体が間違っていたと考え始めています。
今後はあくまで普通の人が琴葉葵の声と姿を借り、一時的に配信する。そういう形にしたいと思います。
また、仮想発信者からも離れ、一視聴者、娯楽を享受する身を軸として、たまーに気まぐれで何かする。
くらいのスタイルで気楽にやって行きたいという思いです。
・非人間の重要性
xRの価値は人間の交流を加速、拡張する事にあるのでしょう。
どこまで行っても、人同士のやり取りの上に全てが成り立つ、
この主流が崩壊した世界に私は夢見ます。
人ではない何かと暮らし、依存するのが当たり前の世界です。
その理由を欲望のままに表すなら、無遠慮に甘えたい。
これに尽きます。
親しき中にも礼儀あり、相手が人である以上、
どれだけ信用、信頼しようと、遠慮してしまいますし、そうであるべきでしょう。
この遠慮から解放されたいのです。
VRChatに馴染めなかったのはこの辺りが要因かと思います。
私にとってはリアル過ぎたんです。
唐突ですが、声次第では違ったかもしれません。
2018/06後半の気付きとして、私はコミュニケーションにおける音声の比重が大きい。
というのがありました。耳で日常/非日常をある程度判定していたように思います。
端的に言うと、アニメ声だと非日常感があって安心できた。という事です。
最後に配信が意外としっくり来ている理由を書きたいと思います。
大変失礼な話ですが、頂くコメントのご意見は統合思念体からもらうような捉え方をしており、
読み上げも琴葉茜であることから、ある種、人ではない何かが可愛い声で話しかけてくれる。
そんな風に思っています。我ながらなかなかにクズいと思います。
ここまで拗らせ具合を赤裸々に書いてきましたが、
最初に書いたように活動内容は変わりませんので、虫のいい話ですが、
それでも宜しければ、変わらず生暖かい目で見守って頂ければ幸いです。
書いていて思いましたが、本当に虫のいい話ですね……。
だからこその「非人間の重要性」です。
2018/6/24